熱学の準備

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本講座では、熱学を始めるために必要な基礎知識を解説する。

過程とサイクル

過程とサイクルの概念図

熱学では、主に気体を対象として、その対象がある状態から別の状態へと移り変わることに興味・関心がある。状態とは、気体ならば「圧力P」「体積V」「温度T」「粒子数N」といったパラメータの組のことである。このようにある状態のことを本学科では(P,V,T,N)などと書き表す。

ある状態(P1,V1,T1,N1)から別の状態(P2,V2,T2,N2)へと移り変わることを過程という。

さらに、その過程をいくつか経て元の状態(P1,V1,T1,N1)に戻るとき、その一連の過程をまとめてサイクルと呼ぶ。

理想気体

(分子間力がなく分子の大きさゼロの仮想的な気体)

状態方程式

ある状態(P,V,T,N)にある理想気体は、常に

PV=NkBT

を満たす。これを理想気体の状態方程式という。これは状態のパラメータ同士を結ぶ根源的な等式である。すなわち、温度一定かつ粒子の出入りがない状態(T=Const.N=Const.)であれば、圧力と体積は反比例して変化する。あるいは、粒子数と圧力または体積が一定の状態(N=Const.かつ(P=Const.V=Const.))であれば、もう一方と温度は比例して変化する。

kBはボルツマン定数といい、系の乱雑さの度合いにかかわる定数である。詳しくはエントロピーの講座で定義する。

この状態方程式に対し、モル気体定数RkBNAと物質量n=N/NAを代入することで

PV=nRT

と変形できる。この形式は物質量(mol)を単位に取ったものであるので、化学的に扱いやすい特徴がある。高校化学などを習った諸君にはこちらの形式の方がなじみ深いだろう。

準静的過程

一つの状態から別の状態へと移すとき、その過程の途中で系全体を平衡状態に保ち続けるような過程のことを準静的過程という。

この「系全体を平衡状態に保ち続ける」とはどういう操作だろうか。

%執筆途中です(Yamaextra)

熱と仕事

注釈